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健康診断の義務と罰則や種類と対象者と法定項目とは

投稿日:2016年5月25日 更新日:

社会人の方は、毎年会社から健康診断を受けるように言われますよね。

中にはなぜ毎年受けなければいけないのか疑問に思いながら受診されている方もいるかもしれません。

そこで、今回は健康診断の義務と罰則、健康診断の種類と対象者、健康診断の法定項目について紹介します。

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健康診断の義務と罰則

健康診断を受けることに対して、疑問に思う方もいると思います。

労働安全衛生法という法律で、事業主(=会社)は労働者の健康管理のために、定期的(年1回)に健康診断を受けさせる義務があります

健康診断を実施しないと会社は50万円以下の罰金が課せられます。

お勤めの会社が健康診断を実施していない場合は、法律違反になりますので、速やかに健康診断を実施するようにしましょう。

ここまでは会社側の義務ですが、受診するほうの義務はどうなのでしょうか。

さきほどの労働安全衛生法では、労働者も健康診断を受ける義務があることが明記されています

ただ、健康診断を受診しなかった場合、労働者には罰金等の規定は明記されていません。

だったら、受けなくてもいいのか!と思う方もいると思います。

法律上は罰則規定がなくても、会社の就業規則に明記されている場合もあります。

某コンビニチェーンは健康診断を受診しないとボーナスカットの社内規定がありますよね。

その他にも健康診断を受診しないことによる弊害としては、健康なうちはいいのですが、万が一事故にあった場合や就業中に病気になった場合などに、健康診断を受けてないことによって、会社に責任を問えない場合がでてくることもあります。

会社に十分な労働力を提供できることの証明にもなりますから、健康診断は受診しておくべきです。

ポイント

・事業主(=会社)が健康診断を実施しないと罰則がある

・労働者は健康診断を受診しなくても罰則はないが、受診をしないことによる弊害を考えると受診をするべき


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健康診断の種類と対象者

先ほどから健康診断という言葉と使っていますが、厳密に言うと健康診断にも種類があります。

一般的な会社で行なわれる健康診断の種類をあげると以下のようになります。

・雇用時健康診断
・定期健康診断
・特定業務従事者健康診断
・海外派遣労働者健康診断

雇用時健康診断

現在会社で働いている方は、入社する際にすでに受診されていることでしょう。

よく耳にするのは、転職された方の場合で、入社前に健康診断を受診していてそれを流用できないかという点です。

一般的には、医師による健康診断を受けた後、3か月を経過しない者を雇い入れる場合、その労働者が健康診断の結果を証明する書面を提出したときは、その健康診断の項目に相当する項目については、省略することができます。

つまり、入社3か月前以内に健康診断を受けていて、法定項目が満たしていればそれを流用できることになります。

実施時期は文字通り労働者を雇い入れる時で、対象者は常時使用する労働者になります。

定期健康診断

こちらが毎年受診する健康診断ですね。

実施時期は1年以内ごとに1回で、対象者は常時使用する労働者になります。

特定業務従事者の健康診断

特定業務というのは、深夜業務や騒音を発する場所での業務など多種に渡ります。

実施時期は特定業務に配置換えの際、6か月以内ごとに1回で、対象者は特定業務に常時従事する労働者になります。

海外派遣労働者の健康診断

実施時期は海外に6か月以上派遣する際、帰国後国内業務に就かせる際で、対象者は海外に6か月以上派遣する労働者です。

先ほどから常時使用する労働者といっていますが、その範囲がどこまでか気になりますよね。

法律上は以下のように決まっています。

常時使用する労働者とは
・雇用期間の定めがないこと
・雇用期間の定めはあるが契約期間が1年(特定業務従事者については6ヶ月)以上の者、契約の更新により1年以上使用される予定の者、契約の更新により1年以上引き続き使用されている者を含む。
・1週間の所定労働時間が、同種の業務に従事する正社員の4分の3以上であること

健康診断の法定項目とは

健康診断の項目も法律で定められています。

また、省略できる項目もありますのでみていきますね。

雇用時健康診断の法定項目
雇用時健康診断の項目は省略ができませんので、注意が必要です。

①既往歴・喫煙歴・服薬歴・業務歴の調査

②自覚症状および他覚症状の有無の検査

③身長、体重、腹囲、視力、および聴力の検査(1000Hz・30dB)(4000Hz・30dB)

④胸部X線検査

⑤血圧の測定

⑥尿検査(尿中の糖および蛋白の有無の検査)

⑦貧血検査(赤血球数、血色素量)

⑧肝機能検査(GOT、GPT、γ‐GTP)

⑨血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪)

⑩血糖検査(空腹時血糖またはヘモグロビンA1c)

⑪心電図検査

定期健康診断

毎年受ける健康診断ですね。

こちらは医師が必要でないと認める場合には省略できる項目がありますので、赤字で記載しておきますね。

また、会社によって省略する項目が違ったり、法定項目以外、例えば超音波検査や胃のバリウム検査、眼底検査、便潜血検査等が含まれている場合もあります。

以下の項目はあくまでも法律上で定められている項目になります。

定期健康診断の法定項目
①既往歴・喫煙歴・服薬歴・業務歴の調査

②自覚症状および他覚症状の有無の検査

③身長
※20歳以上の者は省略可

④体重

⑤視力

⑥聴力の検査(1000Hz・30dB)(4000Hz・40dB)

※45歳未満の者(35歳と40歳を除く)については医師が適当と認める聴力の検査(オージオまたはその他の方法)に代えることができる

⑥腹囲
下記の者は省略可
※40歳未満(35歳を除く)の場合
※妊娠中の女性その他の者であって、その腹囲が内臓脂肪の蓄積を反映していないと診断された場合
※BMIが20未満である場合
※BMIが22未満であって、自ら腹囲を申告した場合

⑦胸部X線検査
※下記の者は省略可
40歳未満の方で下記に該当せず医師が認めた者
ア.5歳毎の節目年齢(20歳、25歳、30歳及び35歳)の者
イ.感染症法で結核に係る定期の健康診断の対象とされている施設等で働かれている者
ウ.じん肺法で3年に1回のじん肺健康診断の対象とされている者

⑧喀痰検査
下記の者は省略可
※胸部エックス線検査によって病変の発見されない者
※胸部エックス線検査によって結核発病のおそれがないと診断された者

⑨血圧の測定

⑩尿検査(尿中の糖および蛋白の有無の検査)

⑪貧血検査(赤血球数、血色素量)

※35歳未満と36歳以上40歳未満の者について省略できる

⑫肝機能検査(GOT、GPT、γ‐GTP)

※35歳未満と36歳以上40歳未満の者について省略できる

⑬血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪)

※35歳未満と36歳以上40歳未満の者について省略できる

⑭血糖検査(空腹時血糖またはヘモグロビンA1c)

※35歳未満と36歳以上40歳未満の者について省略できる

⑮心電図検査

※35歳未満と36歳以上40歳未満の者について省略できる
 

特定業務従事者の健康診断

この健診は定期健診と同じ項目で実施します。

ただし、胸部エックス線検査については、1年以内ごとに1回、定期に行えば足りることとされています

海外派遣労働者の健康診断

海外派遣労働者の健康診断法定項目
①既往歴・業務歴の調査

②自覚症状および他覚症状の有無の検査

③身長

※20歳以上は省略可

④体重

⑤腹囲
下記の者は省略可
※40歳未満(35歳を除く)の場合
※妊娠中の女性その他の者であって、その腹囲が内臓脂肪の蓄積を反映していないと診断された場合
※BMIが20未満である場合
※BMIが22未満であって、自ら腹囲を申告した場合

⑥視力

⑦聴力の検査(1000Hz・30dB)(4000Hz・40dB)

※45歳未満の者(35歳と40歳を除く)については医師が適当と認める聴力の検査(オージオまたはその他の方法)に代えることができる。

⑧胸部X線検査
※下記の者は省略可
※40歳未満の方で下記に該当せず医師が認めた者
ア.5歳毎の節目年齢(20歳、25歳、30歳及び35歳)の者
イ.感染症法で結核に係る定期の健康診断の対象とされている施設等で働かれている者
ウ.じん肺法で3年に1回のじん肺健康診断の対象とされている者

⑨喀痰検査
下記の者は省略可
※胸部エックス線検査によって病変の発見されない者
※胸部エックス線検査によって結核発病のおそれがないと診断された者

⑩血圧の測定

⑪尿検査(尿中の糖および蛋白の有無の検査)

⑫貧血検査(赤血球数、血色素量)

※35歳未満と36歳以上40歳未満の者について省略できる。

⑬肝機能検査(GOT、GPT、γ‐GTP)

※35歳未満と36歳以上40歳未満の者について省略できる。

⑭血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪)

※35歳未満と36歳以上40歳未満の者について省略できる。

⑮血糖検査(空腹時血糖またはヘモグロビンA1c)

※35歳未満と36歳以上40歳未満の者について省略できる。

⑯心電図検査

※35歳未満と36歳以上40歳未満の者について省略できる。

⑰腹部画像検査(胃部エックス線検査、腹部超音波検査)

⑱血中の尿酸の量の検査

⑲B型肝炎ウイルス抗体検査

⑳ABO式およびRh式の血液型検査(派遣前に限る)

21.糞便塗抹検査(帰国時に限る)

※17~21番に表記してある項目は医師が必要であると認める場合実施する項目です。

まとめ

健康診断は自分の身体の状態を客観的に知ることができる絶好の機会です。

1回毎の結果だけをみるのではなく、経年変化をみることも大切です。

ぜひ、毎年健康診断を受けて、健康であればそれでよし、再検査項目があったら早めに受診するようにして、健康を維持して働けるように心がけていきましょう!

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